エピソード62



「それで…」

「?」


「智子さんの謎も解けました?」



「…はい」


「少しだけ、ですけど 苦笑」


「ふふ 笑」



「あと遙架さんの思い出話…」

「ん?」




「かなたくんらしいなって、そう思いました 笑」

「あは 笑」


「私今まで、自分の固定観念ガッチガチで生きてきたんで 苦笑」

「『10代の私』がかなたくんと一緒に、それを壊してくれたんだと思います」



「マニュアル通りに大人をやるのが当然だと思ってましたから」



「…ふぅ」


「なんだか一気に視界が開けたような気がします」



「私も…」



「私もあの手紙を読んで色々分かったような気がする」



「かなたくんの言ってた通り『遥か彼方』にある世界は、

誰も気付いてないだけで、すぐそこにあるのかもしれない」


「まだまだ知らない事、たくさんの可能性がある事…」



「それを『10代の私』と 笑、『かなたくん』が教えてくれたんだと思う」



「…ふうぅ」


「だから今は…お芝居がしたくてたまらない、かな^^」




「…ふふ 笑」


「?」


「心の笑顔も、連鎖するんですね ^^」

「あは 笑 ホントだ^^」



「そうだ!連絡先交換しません?」

「いいんですか!?」


「同じ『かなたくん』を知るもの同士ですもん」


「それに智子さんとは気が合いそうだし^^」



「はい、スマホ貸して^^」

「は、はい」




ブブ…ブブ…


「これでよしっと^^」


「ありがとうございます^^」

「…ふぅ」


「さっきも言ったでしょ?」

「?」



「「私達、ひとつしか歳が違わないんだから、敬語はやめましょ」って 笑」

「あ」


「…職業柄、敬語の方が慣れちゃってて 苦笑」


「少しずーつ改善していきます^^」


「( ゚Д゚)ゞ リョーカイ!! 笑」



「私のほうがスケジュール読めないんで、お誘いは私のほうからするね」


「和食の美味しいお店知ってるから、

今度そこでゆっくり『2人の』思い出話、しましょ♪」

「是非ぜひ!」



「それと…」


かなたくん!とまではいかないけど、とても話しやすい

智子さんにぴーったりの男性が知り合いにいて…」



「ダブルデート、なんてどうですぅ? 笑」


「『ダブルデート』!?


…って」



「あの噂ってやっぱり本当なの?」


「あは 笑」

「さぁ、それは会ってのお楽しみ。かな^^」


「…外見も中身も結構イケメン、ですよ♪」



「…ご連絡、お待ちしてます 照笑 」



「そうこなくっちゃ!」

「せーっかく智子さんも、さなちゃんに魔法をかけてもらったんだから^^」



「そう、ね…」

「そうよね!」


「あは ^^」


「うふ、なんだかお姉ちゃんが出来たみたいで嬉しい^^」

「『お姉ちゃん』って呼んでもいいよ♪」


にこにこっ

「おねーちゃん!^^」


「うそ、ちょっと無理…」

「え!?」



「智ちゃん、可愛過ぎてキュン死にするかと思った 笑」


「ふふ 笑」


「おねーちゃん!^^」


「智ちゃん!」
「お姉ちゃんをからかわないの! 笑」


「おねーちゃん!おねーちゃん!^^」


「もぅ、明日も学校あるんでしょ!

『せーんせ』! 笑」


「はっ!」


「そうだ…明日月曜日だ…」

「あは 笑」



「おねーちゃんは?」


「私は雑誌の『しゅ・ざーい』」

「でも午後からだからゆったりできるんだぁ^^」


「ずるーい」


「じゃあ女優になるぅ?」


「無理ムリ無理むり!」

「私注目を浴びるの苦手だから…」


「…そっか、じゃああっちのお店のほうがいっかな…」

「え?なに?」


「ううん、なんでもなーい( ̄▽ ̄)」

「ずーるーいー」



「あ゛ーあ゛ーあ゛ー聞こえなーい( ̄▽ ̄)」

「ふーるーいー!笑」


「あは 笑」



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