Episode.17



「ぬあぁー!」
「回想シーンで何週かかんだ!?」

バサッ!


「お!」

「つぎ読まして!」

「あ゛い」

ヒョイッ


がっ!

「サンキュー♪」


「あー」

パラパラパラ…

「待て!何も言うな!」


「へへ 笑」


ガラガラガラァ…


「ふうぅぅぎりセーフ…」


「緑川ぁ、お前いっつもこの時間だな」

「逆に規則正しいじゃねえか 笑」



ガラガラガラァ…


             「あざーす」

「いや、ほめてねえって」

             

       

「…川上ぃ、分かってんだろぉ」


「うーい」



「えー、今日は特に連絡事項はないんだが」

「ひとつみんなに知らせたい事がある」


「森田ファンには朗報だ」


ざわざわ…

「時間ねえんだから言う前に騒つくなって」



「えー」

「森田がバスケ部に入部したのは、『当然』知ってると

                         「きゃ♡」


「横山、そう焦んなって」


「その森田だが…バスケ経験者で、

しかも中学でレギュラー張ってたのを…

入部届出すまでこの俺に隠していやがった」


「で」

「まぁ…森田効果の『おかげ』で、体育館に黄色い声援が増え、

色気付く部員まで出てきちまったんだが」



「森田ぁ、ちょっと前に来い」


「あ、はい」


「明後日の日曜、ウチの体育館で招待試合をやるんだが」

「そんときに森田を使おうと思ってる」

                         「きゃ♡」


おぉ


「森田のユニフォーム姿、拝めるぞ!横山」

                         「きゃー!♡」


「森田のデビュー戦だからな」

「暇なやつは観にきてやってくれ」


「ほら、森田からもなんか言え」


「あ」

「応援よろしく^^」


「安定の爽やかさだな、森田」


キーンコーンカーンコーン…

「やべ、鳴っちまった 焦」

「はい、ホームルーム終わりぃ!」


ガラガラガラァ…


ぺこり


ガラガラガラァ…



「はーい、授業始めまーす」



「こないだの小テスト、平均点が結構低かったから

「みんな頑張ろうね!」って約束したよね^^」


「だぁかぁらぁ」


「みんなホントに頑張ってくれてるのかを確かめるためにぃ…」


バサッ!

「またまた小テストやりまーす!^^」


げげっ!

「えぇ!?」


「先生、今回も頑張って作ってきたから」

「約束破ってたら、先生怒っちゃうぞ♡」



どよーん…


    「小悪魔じゃなくって魔王だった…」

「ん?」

「緑川さん、何か言った?」

   「い、いえ!」


「あは♪」



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