Episode.27



「話の途中で寝落ちされたら…アタシだったら速攻キレるけどね」


「健治さん、寝顔が超可愛いんです^^」



「…暢子、完全に健治さんのとりこだね 笑」


「はい、すっかり虜です 笑」


「んで、1人になったら不安でしゃーなくなったと」


「はい、不安でしゃーないです 笑」




「自分で動いたりとかはしてるの?」


「自分1人じゃ何も見つからなさそうなので、

高校の頃の友達2人に相談しようと思ってます」



「ふーん」


「アタシなんか同窓会すら出てないから、

高校の友達なんて、卒業してから全然会ってない」


「私もです^^」


「ほえ?」

「暢子も全然会ってないの?」


「よく連絡取れたね」


「友達の旦那さんとはよく会ってるので」

「へ?」


「・・・」


「…その人のこと、

好きだったりはしないよね?」

健治さんもいるし」


「好きですよ」

「は!?」


「勿論、『友達として』ですよ^^」


「そりゃそうだよね…」


「一瞬、暢子が『魔性の女』なのかと思ったよ 苦笑」



「言ったじゃないですか」


「私、『健治さんの虜』だって^^」


「だよね」



「アタシ、『男女の友情』って、エロがある以上成立しないと思ってた」


「…ん!」



「またどこかと繋がりました?」


「んー、ちょっと違った 笑」


「ふふ^^」



「でもさぁ、元同級生の旦那とよく会ってるって…」


「それ、相手が有名人だったら、ワイドショーもんだよ 笑」


「一応『有名人』ですよ」

「えっ!?うっそ!?」



「灯里さん前に、愛菜ちゃんと2人でテレビの、

スポーツのバラエティ番組の話をしてたじゃないですか」


「ああ、イケメンのバスケ選手で盛り上がったやつね」


「その『イケメンのバスケ選手』です、私の友達」

「は!?」


「でも名前は思い出せないですよね」



「あー…、覚えてすらいない 笑」


「だから『一応』有名人なんですよ^^」



「…暢子って、ホントにイケメン興味ないの?」


「はい、全く」


でもあれか…イケメンに全く興味ないから

逆にイケメンも安心できんのか…暢子も何気にスペック高いし…


「でも今の話、愛菜ちゃん聞いたらすんごい勢いで


…って

なに盗み聞きしてんねん!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾」



「あ」



「バレちゃった 笑」



「愛菜ちゃん、おかえり^^」


「ただいまです!」



「愛菜ちゃん、どの辺から聞いてた?」


「え?」


「ドアの向こうら辺から」

「ちっげーよ!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾」


「今のは知っててボケました! 笑」

「ふふ 笑」



「えっと「男女の友情はエロがなんちゃら」ってところから」


「んじゃ『イケメンのバスケ選手』は、ガッツリ聞いてたのね」

「はい、ガッツリ!」


「そしてわたしも名前は覚えてません! 笑」




「今日は油淋鶏、あった?」



「えっとぉ…」



「また売り切れてたのー!?」


「売り切れてなかったんで、

今日は3人ともユーリンチーにしちゃいました! 笑」


「私も油淋鶏!?」


「はい!」

「今日は『ユーリンチー祭り』です!」



   バタバタバタ…!


「あ!繋が


   カチ


んなかった 笑」



    「今日は電波が悪い日だぁ~」



「よし!諦めて『油淋鶏祭り』を楽しむか!」



「やったー!ヾ(≧∀≦☆)」




   「じゃあ今日は緑茶淹れますね」




キュイッ ジャー


「なんで緑茶チョイスなんですか?」


「油淋鶏、油淋鶏♡」


キュイッ



カチッ

  

「緑茶のタンニンが、

脂肪を分解する酵素のお手伝いをするの」


「『緑茶のたんにん』って…」


     「カテキンのこと」  


「カテキンか!」



「なんか言葉だけ聞くと、緑茶の『担任の先生』みたい 笑」



「先生にもちゃんと名前はあるでしょ?」 

「なるほどぉ」



「じゃあ、緑茶の担任がカテキン先生で、

素因数分解とか教えてる感じか 笑」

「それもらった!」 


   バタバタバタ…!



   バタンッ!



「ふふ 笑」

「今度は繋がったみたいね^^」


「ですね^^」



「暢子ぉ~」

「アタシのお茶、ルイボスね!」

   

「まさかの!?」

「はーい」


ピィ~


「愛菜ちゃんも、向こう行って見たほうがいいよ」

「ルイボスの登場なんて、そう滅多にあるもんじゃないから」


「そっか!」


カチッ

「でも「じゃまぁ!」とか言われません?」



「今は多分、近くで何してようが、

全然耳に入んないくらい集中してるから」


「じゃあ、わたしも行ってきます!」


「あ」



「あぁ~、せっかくの『ユーリンチー祭り』がぁ…」



「2人が終わるまで、私も待っててあげるから」

「ひと段落したら、みんなで『油淋鶏祭り』しましょ^^」


「やったー!ヾ(≧∀≦☆)」



   「んじゃ行ってきます!( ̄^ ̄)ゞ」



   カチャッ


「失礼しまーす…」


ぶつぶつ…


   バタン






   コンコンッ

   ガチャッ

「お茶どうぞ~」



「ありがとうございます^^」  

 

ぶつぶつ…

コトッ



   …バタンッ




「ふうぅぅ」




…2人に会えるのか




ずずっ

「ちょっと楽しみ^^」





theSUNreason.

文字を楽しむ 『文楽(ぶんがく)』 日常をそのまま切り取る 『フォトグラファー』 日向理のホームページへようこそ。