エピソード12



Burururururu …


ギィッ


カッチッ カッチッ カッチッ カッチッ カッチッ…


「駅、着いたよ。」


・・・えき

「今日の事は、内緒にしておいた方が

良さそうだね。」



・・・・・ないしょ

「君の言ってた『カズ先輩』、

彼に知られたら大変だものね。」



・・・せん ぱい



・・・・・ない しょ

「あ、ポケットに『交通費』入れておいたから。」



・・・

「僕が言うのもアレだけど…」

「大人をあまり信用しちゃいけないね。」



・・・

「ドア開いてるから、降りていいよ。」



・・・おり る

カチャッ


バタン


・・・・

「色々助かったよありがとう、それじゃ。」



・・・・

Burururururu~



・・・・

カッコー カッコー カッコー…

「何それー!ありえないー!」

「でっしょー!」


・・・・


「お前、何かさ持ってんだよ」

「え?予報で「夜雨降る」って言ってたから」

「うっそ!?」

・・・・

今、わたし、どこにいるんだろ…


「笑える 笑」

「あたしが言ったのナイショだかんね~!」

「わかってるって 笑」


・・・・

今、何時だろ…


「お兄さんたち、もう行くお店決まっちゃいました~?♡」

ピヨッ   ピヨッ  ピヨッ…


・・・・

「…ねぇ」

「ん?なにぃ?」

「あそこにボーッと立ってるコ、なんか泣いてない?」


・・・・

 

   「お店決まっちゃいました~?♡」

「ホントだ…こわっ」

「もう行こ」

「そだね」

・・・・

なんか、わかんない…

カッコー カッコー カッコー…

「場所ちゃんと知ってんの? 笑」

「大丈夫!大丈夫!」


・・・・

あれ?なんか…


           「お兄さん、お店もう決まっちゃいました~?♡」


ずずっ


ズズッ

・・・・

 

                ずずずずっ


もう…

                                                 ズズズズッ




…どうでもいいや…

  ずっ


ズズッ

                        ずずずずっ

        

           ズズズズッ




ズズズズズズッ!!





…ブッ






プ―――――――――――――――――――――――――――

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