エピソード49



   タタタタターッ!!


            きょろきょろ…

キャッ キャッ


                        きょろきょろ…

          ワーーイ!


「さなちゃん、こっちだよ^^」

「あ!いたー!」

           タタタタターッ!!


「今日はこないだよりも早く来たんだね^^」


「あのね、「さなこーえんいっていい?」ってママにいったら」
「ママが「こうえんでまってて」っていったの!」


「じゃぁママは…」

「おくすりやさんいってる!」





「ねえおにーちゃん」

「ん?」




「さなが『まっくろくろ』みえるの

どうしてわかったの?」



「こないだあそこのベンチに座ってた男のひとを

さなちゃん、じっと見てたでしょ」



「うん」



「あの男のひとの『まっくろくろ』、

結構大きかったよね~」



「うん」


「!」


「おにーちゃんもみえるの!?」


「うん」


「『まっくろくろ』みえるひとはじめてあったー!!」

「ふふ^^」



「お兄ちゃんね、さなちゃんの事ずっと探してたんだよ」


「さなを?」



「うん」


「どして?」



「さなちゃんにね、『魔法』を教えるために^^」

「おにーちゃんまほーつかいなの!?」


「…でも『おじいさん』じゃないよ?」


「はは 笑」



「でもねお兄ちゃんね、いっこしか教えられないんだ」


「いっこだけ?」


「うん^^」



「どんなまほー?」


「『まっくろくろ』を消す魔法…」


「『まっくろくろ』けせるの!?」

「うん^^」


「さなにおせーてくれるの!?」



「誕生日にしか使えない魔法なんだけどね」


「でも教えられるのは『魔法の種』なんだ」



「『まほーのたね』?」

「そっ、『魔法の種』^^」



「その魔法の種も一回じゃ教えられないんだ」



「じゃあさな、ママがおくすりやさんのときここくる!」

「ママが「いいよ」って言ったらいいよ^^」


「あ!ママだー!」


「ママにおにーちゃんごしょーかいする!」

「ママ多分困っちゃうよ」



「だいじょぶー!さなのおともだちだから!」


「ふふ^^」


「さなちゃんお待たせ~!」


「だいじょぶー!」

「おにーちゃんとおはなししてたから!」



theSUNreason.

文字を楽しむ 『文楽(ぶんがく)』 日常をそのまま切り取る 『フォトグラファー』 日向理のホームページへようこそ。