Episode.27



ガチャッ キィ~


「ぬわあぁあ、なんじゃありゃあ~!」



「指揮振ってこんなにワクワクしたの、

初めてかもしれない^^」


「アタシでも今までと違うの分かったもん」


「ホント凄いね、陽介くん」

パタンッ


「いえいえ^^」

「基本スペックが元々高い楽団だからできる事で」

「すぐリアクションができるってのは、さすがって感じ」


                       「ミュージカルの話が出てきた時、

                     さすがおさむし!って思っちゃった 笑」


「そんなこと~♪ないよ~♪」



笑×4



「で」


「陽介くんから見てさっきのは、

大体何%くらいの出来だった?」



「んー10%くらい、かな」

                「あれで10%!?」



「今日はあくまで楽譜から離れて

画伯の表現を意識する」

「それを体感させたに過ぎないので」



「そっかそっか^^」


「なんかおさむしぃ嬉しそう^^」


「陽介も育ったんだなぁって 笑」

「飼育係目線 笑」



「楽器を身体の一部にすること」


「音楽を情景として捉えること」


「その意識を無意識に近づけるってのは、

結構時間がかかるものなので」



「そうだよなぁ」


「でも陽介くんが具体的に

それらを体感させてくれたことで

みんなも相当刺激になったと思うよ」


                   「私もむっちゃ刺激うけた!」



「取りあえず今の段階では」

「スケールを徹底的にやって身体に覚えさせることと、

コンダクタースコアで全体把握能力を養うこと」

「その2つをメインに練習プランを組めば」


「オッケー!」




「じゃあ次回は1ヶ月くらい、

間空けてから集まろっか」


「はいよ」


コンコンッ

「はーい」


「杉下です!」

「どうぞぉ」

カチャッ キィ~


「あ、そうだ」

「奢るんだった 笑」


「ん?奢るって?」

                      「理紗さん、優勝したんだよ!」


「ふふーん^^」

「ん?優勝? 笑」



「2人にはアタシから説明しとくから 笑」

「いってきなぁ~」



          「はーい」


パタンッ



                      「じゃあ今日はおしまい?」


「うん、おしまい」


                  「じゃあ私『ケッツァール』行ってくる!」



「合奏前も行ったのに 笑」

ガチャッ キィ~


「お先でーす!」



「(_´Д`)ノ~~オツカレー」



「あれから希ちゃん、すっかり

コーヒーにハマっちゃって 笑」

「そうだったんだ^^」

パタンッ



「で陽介くんは、理紗ちゃんになに奢るの?」


「『とん風』のミックス定食」

「うっそ!?」

「いいなぁ~」


「あそこすんげー美味しいんだよ!」


「『とん風』、久しく行ってないなぁ」


「いいないいなぁ」


「んじゃ今度一緒に行く?僕の奢りで」

「ホント!やったね♪」


「光一は?」



「僕?僕は…あれだ」



「奥さんの手料理があるから」



「はいはい」

「ごちそうさまで~す 笑」


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