5−25
カランコロ~ン♪
「いらっしゃいませ^^」
カチャッ
…案外飲めんな
いや、むしろ美味いとさえ感じる…
俺も大人の階段登れてんだぁ~
「岡崎、陽介さんですか?」
「あ、はい!」
「坂口すみれです^^」
「あ、はじめまして」
「なんか急にごめんなさい」
「いえいえ」
「いらっしゃいませ^^」
「あ、わたし今日は直ぐ出ちゃうんで」
「ここの会計、坂口でツケといてください^^」
「かしこまりました^^」
「なんかすんません」
「いえいえ!」
「お呼び立てしたのはわたしのほうですし」
「コーヒーくらい奢らせてください^^」
「じゃあ、ゴチになります^^」
「ちなみに何をお飲みになってたんですか?」
「あ」
「『El Salvador』です!( ̄+ー ̄)」
「くす 笑」
「陽介さん、スペイン語できるんですか!?」
「いえ」
「この発音だけ、お店の人に教えてもらいました 笑」
「そういうことでしたか 笑」
「じゃあわたしからも、それっぽく聞こえる
…ポルトガル語をお教えしましょう 笑」
「笑」
「『Obrigado』^^」
「オブリガートって、音楽用語にありましたよね」
「音楽用語のほうはイタリア語、だそうです^^」
「ほーぅ」
「…『Obrigado』」
「そうです^^」
「ちなみにその『Obrigado』ってのは…」
「ありがとうっていう意味です^^」
「なるほどぉ」
「ってことは、すみれさんが使うときは
『Obrigada』のほうですね^^」
「『Obrigada』…」
「スペイン語やポルトガル語って、男性語と女性語があるんで、
すみれさんの場合、女性語の『Obrigada』を使ったほうが自然なんです」
「イタリア語に「オブリガート」があるのも、
スペイン語もポルトガル語もイタリア語も同じ、
ロマンス語群なんだからだと思います」
「『ロマンス語』なんてあったんですか!?」
「ラテン語の口語が起源とされてる言語なんですよ」
「ロマンス語群に属するロマンシュ語は、今もスイスで使われてますよ」
「陽介さん、色々知ってらっしゃるんですね」
「大学で言語学も学んでるんで」
「そうなんですね!」
「じゃあいろんな言語を喋ったりできるんですか?」
「いえ、日本語以外は全く 笑」
「そうなんですね 笑」
「あれです、
英文法の先生が英会話できないのと一緒です 笑」
「分かりやすい喩えです 笑」
「光一さんの言う通り、面白い方なんですね^^」
「なんで今は…
『El Salvador』と『Obrigado』しか、
ちゃんと発音できません 笑」
「くす 笑」
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