5−30
「…うう」
「砂丘って超歩きにくい…」
「しかもなんでこんな歩きにくいとこ歩くの!?」
「しょーがねぇじゃん、
あの女と鉢合わせたらアウトだし」
「ってか歩くの遅すぎ」
「私が運動苦手なの知ってんでしょ~!?」
「痴話喧嘩はあとあと」
「あそこに翔くんいたよ!」
「かがんでかがんで!」
「あっぶね…」
「希もかがめって!」
「なにぃ~?
…ってうっそ!?」
「よーすけは!?」
「…思わず助けに行っちゃいそうなくらい。。
派手にぶっ壊されました…」
「翔くん、よく堪えたね」
「俺が行っちゃうと、全部パーになっちゃうんで…」
「希ぃ、なに見てんだよ!」
「ん?」
「11年ぶりの、あの女の後ろ姿…」
「颯爽と歩いてる…
健治さんと陽介氏、ぶっ壊しといて」
「よーすけ…」
ぐすん
「小鳥遊さん、今はまだ」
「あいつに見つかります」
「ホントに陽介氏だぁ…」
「ぐすっ…
全然変わってない、あの後ろ姿 泣笑」
「だな…陽介、まんまじゃん」
ぐすっ
じーっ
「よし!見えなくなった!」
「小鳥遊さん、もう大丈夫です!」
「よーすけ!」
ダダダダッ!
0コメント