Scandal。


邦題「醜聞(スキャンダル)」

僕がRespectする映画監督、黒澤明監督の作品



「羅生門」「七人の侍」と時代劇のイメージがとても強いと思う

実際僕も最近まではそう感じていたし、そう感じるだけの説得力が

黒澤明監督の時代劇には確かに存在している


けれども黒澤明監督は、その当時の現代劇を描くのも半端ないってのに

30代の頃に気付き、最近それらが実は、時代劇より凄いという事に気づき始めた段階



文楽(ぶんがく)のスタイルのそれ自体はある日突然湧いて出た

あのスタイルに果たしてどんなお話がマッチするのか…そう考えてた瞬間、

「天国と地獄」を観終わった後に感じた『ワクワク』を思い出した


勿論クロサワ映画は、映画なので 笑

話のそれ自体はダイナミックで目が離せない展開も多い

黒澤明監督なりのヒューマニズムを訴える質感のものも多い


お話の描き方のそれ自体は、黒澤明監督の真骨頂なので

そこを僕がやったら単なるパクりになる


なのでそこではなく 笑



僕が「天国と地獄」を観終え『ワクワク』した、

既に現実に近い日本を構築し、

シーン毎にまるで、

アイスクリームディッシャーでくり抜いたような、

徹底した本物志向とリアリティの追求


おそらくそれらは黒澤明監督Sideの

感覚の持ち主でないと理解しにくい部分



日本で黒澤明監督は

「妥協の許さない・完璧主義」と思われているけど

あくまでそこが黒澤明さんの基準にしか過ぎなくって

だから『妥協』という発想すら思い浮かばない


日向理の写真も、切り取られた四辺より先の風景さえも

見えるような気持ちにさせる

そんな意識を頭の片隅にちょこんと置いといて

好きなように撮っている


なので人には教えることが出来ない 笑



『手のひら。』も『Love Stories。』も

整合性を第一に、矛盾や都合の良い解釈はせず

どこをどう突いてもいいくらいに作り込んどいて、

アイスディッシャーでくるんとくり抜いたもの


ひとつ芯が通っている、軸があるものってのは

いつ観てもいつ聴いてもいつ読んでも飽きないもので

理さん自身も自分の文楽のファンなので 笑

毎回楽しみながら読んでおります😊




この映画は、大衆誌にデマの記事を書かれ裁判を起こすお話


黒澤明監督は日本社会に於ける「?」となる部分を

結構取り上げている


パパラッチや企業のコスト削減方針、

原爆・水爆や犯罪の隠蔽揉み消しなど



それがおそらくは「お説教くさい」と感じるのだろう


黒澤明監督の映画が日本人には全く響かないのは

そのせいもあるかもしれない



そしてこの映画で、

世界のミフネと共演してるのは『あの』李香蘭


って李香蘭って義務教育では教わんないか…

なんでだろうね?


理さん、よくわかんないやー




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