エピソード41
ガ‥カチャッ
キィ~
バタンッ
「あなた、お帰りなさい」
「…ただいま。」
「今夜も遅かったんですね」
「…時計を見れば分かるだろ。」
「分かり切った事、いちいち聞かないでくれ。」
「せめて遅くなるときは連絡してくださると…」
「…ふぅ。」
「…わかった、次からは連絡するよ。」
「それと次のお休みはいつ取れるんですか?」
「たまにはあの子の相手をしてあげてください」
「…こないだ遊園地行っただろ。」
「もう3ヶ月も前です、遊園地に行ったのは」
「もう少し父親らしく
「無理だ。」
「え?」
「もう君には飽きた。いやもう随分前から飽きてた。」
「突然なにを…」
「漆塗りでもしてあったんだろうね、君の入ってた箱は。」
「世間知らずもいいとこだよ。」
「さっき、「遅くなるなら連絡しろ」とか言ってたよね。」
「セックスの最中に、連絡なんてできるわけないだろ。」
「な!?」
「僕にとって君は単なる女中、世話係なんだ。」
「いちいち干渉しないでくれ。」
「女中って…」
「あ、別れるなんて言わないでくれよ。」
「君のお父様は、僕にとって大切なスポンサーなんだから。」
「何を言ってるの!」
「それと、お父様は君より僕を信用してくれてる。
上等な女も今まで随分と紹介してきたからね。」
「!?」
「君が社会に出られるとは到底思えないし、さなえもいるからね。」
「!!」
「大丈夫、さなえの前ではちゃんと『いいパパ』でいるから。」
「・・・」
「今日は疲れてるんだ。」
「・・・」
「風呂は入ってきたから。」
「もう寝るよ。」
カチャ
「おやすみ。」
「・・・」
パタンッ
「・・・」
すとんっ
「・・・」
わな わな わな
「・・・」
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