Episode.16



シュコッ




ごくごくっ



「っぬぉあぁあ~」



「疲れがドッときた…」




やっぱ緊張してたんだな、俺



ごくごくっ


「あ、あの!」


「ん゛?」


「あ!お昼のお優しいおかた!」


「ホント助かりました、おかげで間に合いました^^」



「え、えっとわたし」


「私?」




「えっと…」


「縄跳びもスキップもできます!」
「あ、でも二重跳びとかは無理です!」


「まさかの!?」

「楽団のかたでしたか!」

「はい!^^」



「さのっちさんの話はよく聞くんですけど…

ようすけさんも凄い人なんですね!」


「いやいや」


「『凄い』とかってのは、あくまで

ひとからの評価でしかなくって…って」

「これは評価されるから…

凄いのか!?俺」

「ぷっ 失笑」


「ようすけさんって面白い人なんですね 笑」


「いや、『面白い』ってのはあくまで…って」

「面白いのか!?俺」


「ふふ ^^」



「『変なやつ』とかはよく言われるんですけど

いい評価って言われ慣れてなくって」

「なんか…ちょっと恥ずかしいっす」



「え、えっと」

「よーすけ、お待たせぇ~」

「!」


「希ちゃんにでんわしたら

すごい食い気味に「やります!」って」


「…って」



「あっ」



「なんかお取り込み中…でしたか?」



「ここ来るときに、

迷子になった僕を助けてくれた…」



「あ!」


「杉下理紗です!」


「…です」


「ってかよーすけ、迷子になってたんだ 笑」



「あ」



「ふふ^^」


「ん、んで(;・∀・)」

「すぎしたさん、楽団の人で」

「そうなんだぁ^^」


「楽器は?」


「楽器はえっと…」


「アルトサックスです!」


「…です」


「あは ^^」



「よーすけの『保護者』の、小鳥遊仁美です♪」


「・・・」


「おさむしぃ、こーいちさんと

まだしばらく話するから、先帰ってていいって」


「そっか」


「すぎしたさん、

今日はホントありがとうございました!」

「ございました^^」



             「ではまた!」

「あ、はい!^^」







「よーすけ、お昼抜いたでしょ」

「うわ、なぜバレた…」


「…保護者」

「だって迷子になってたんでしょ?」

「…ゔっ(; ・`д・´)」


「軽くどっかで食べようよ」


「・・・」


「私のおごりで

「さぁ行こっか!」


「あは 笑」



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