эпизо́д.38-2



「で」



「その『さとみ』ちゃんがどうしたの?」



「その娘さんが石本さんに美咲さんの、


『イケメン好物』の話をしたみたいで」



「あ」



「飲み会でバラされたやつだ 苦笑」


「え?」


「今日は美咲さんの、

恥ずかしい話で盛り上がる為に集まったんですか?」


「違うちがう



…よね?(; ・`д・´)」



「違います 苦笑」



「ε-(´∀`*)ホッ」



「それで石本さん、

美咲さんの『イケメン好物』よりも、

『自分のアイドル時代を知ってる大学生』に食いついたみたいで」



「あ」



「それ、フント君だ」



「『ふんと』くん?」


「それって本名ですか?」



「ううん、あだ名」



「本名は…



忘れた 苦笑」



「本名は『横山文人』くん」


「そうそう!それそれ!」



「…って」



「なんで仁美さんが知ってるの?」



「石本さんが教えてくださいました^^」



「そしたらそのフントくん、


『高嶺の花カウンター』っていうのがあるみたいで」



「『高嶺の花…」


「…カウンター』?」


「なんだかその子独自の、ストライクゾーンがあるみたいで」


「そのゾーンに入った人に遭遇すると、ボッ!って赤面するんだそうです」



「あ」



「それ、『仁美さんタイム』のやつだ」



「え!?私の!?」

「いやいや」


「仁美さんじゃなくって」



「『小鳥遊』仁美さんのほう」


「あ、そっちでしたか 笑」



「あ!」



「この間僕、その

『小鳥遊仁美』さんの知り合いから電話もらって」


「『小鳥遊』仁美さんの連絡先を教えました^^」



「2人とも同じ漢字で『仁美』って書くから、

時々今でも混同しちゃう 苦笑」


「私もよく初対面の人には、

「『小鳥遊仁美』さんと同じ『仁美』です」って説明したりするんで 苦笑」



「で、その『仁美さんタイム』の説明は端折るね」


「端折られた 笑」



「それこそ悠斗くんみたいに、他のコが

『女社長だ』って言った途端、なんだかわたし

ストライクゾーンに入ったみたいで」


「飲み会の間、フントくんのその反応で遊んでたや 笑」



「さすが美咲さん 笑」


「『さすが』ってなによ 苦笑」

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