Episode.7



がやがや



ゴンゴンッ


ガチャッ


「健治さん、お知り合いの方が」


「あ、きた」


「もしかして健ちゃんのカノジョ?」

「違いますよ!」   


「どうぞ入って^^」

「はい」


「Mikaちゃーん、暢子さん来たよ!」

「ホント!」


「もうちょい待って!」





ガチャッ!


   「暢子さーーん!」



がばっ!はぐはぐ


「!」


「お会い出来て嬉しいです!」


「しかも想像以上にキレイな人!」



「そんな 恥」



「ん?もしかして…」


「そそ、ジャケットの写真の人」


「おお!」

「やっぱモデルさんって美人だねぇ」


「エロい目で見なーい」



「そっち座って、少しお話してもいいですか?」


「はい^^」





「来て下さってホントありがとうございます!」


「ジャケットの話、引き受けて下さって

と〜っても嬉しかったです」


「いえ、こちらこそです^^」


「でもやっぱり「私の音楽を生で聴いて欲しい!」

って気持ちが強かったので♪」

「今日はホンットありがとうございます^^」


「ふふ^^」




「それで」


「?」



「お世辞とかなしで


…どうでした?私の音楽」



「意外でした」


「意外?」



「お写真を見て可愛らしい方だったんで、

男性のファンのかたが多いんだと…勝手に思ってました^^」


「ああ~ 笑」



「わたしって昔から、異性に媚びるのが苦手で」

「音楽始めた当初から男性は…アウトオブ眼中なんです 笑」


「まぁ媚売れば、集客もグンッって増えるとは思うんですけどね」

「ぶっちゃけ、音楽聴かずに容姿だけ眺めに来られても…


って思っちゃうほうなんです 笑」



「ふふっ、個性的でいいと思います^^」


「胸キュンな恋愛模様を描くわけでも、異性への敵対心でもない、

Mikaさんの独特なスタンスが素敵だなって思いました」



「自分で聞いといて、今ちょっと恥ずかしいです 恥」


「Mikaちゃん、お先~!」
「また次ね~!」


「はーい!」

「岩井さーん、またよろしゅー!!」

ガチャッ


「なので…」


「?」



「自腹で買っちゃいました、Mikaさんのアルバム^^」

「え!?」


「健治さーん!」

「ちゃんと暢子さんに、アルバム渡してくれた?」


「うん、話した時に渡したよ」


「なのに買ってくださったんですか!?」


「もっと正直に言うと…」


「?」


「健治さんから戴いたアルバムは、

職場の知り合いにあげちゃったんです 笑」


「健治さんとのお話の中でもう、ここに来る話もしてたので」


「…好きな感じだったら買おうかなぁなんて^^」



「私、今日初めて暢子さんにお会いして、お話しただけなのに」


「…すっかり暢子さんのこと、好きになっちゃいました!笑」

ガチャッ


「Mikaさーん、時間が…」

「やっば!」


「全然片してない…」


「暢子さん、僕らもそろそろ行きましょ」


「あ、はい」



   「今日はお招きありがとうございました^^」


「いえいえ!こちらこそ!」


ぎゅっ!はぐはぐ

「ありがとうございました!^^」


       「ふふ 笑」


「じゃMikaちゃんまた~」


「健治さんありがとー!今日も楽しかった^^」
「またよろしくでーす!」


「では^^」

「暢子さん、またー!」



ガチャッ



「ダッシュで片す!!」




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