5−42
カチャッ
バタン
「ふうぅぅ」
「ノン、おかえりぃ~」
「あれ?運転、翔くんに代わったんだ」
「せっかく完全勝利したのに、
帰りで事故ったらサイアクだろ~?」
「なにわたしが事故る前提なのよ~」
「じゃあ夜の高速走れっか?」
「絶対無理」
「だろ~?」
「長距離トラックに囲まれちゃったりすると、
「もぅごめんなさい!( TДT)」ってなる 笑」
「じゃあ、そろそろ帰ろっか」
「あれ?救出班、
まだ戻って来てないけどいいのか?」
「うん」
「さっき希から連絡あって」
「無事救出できたって」
「ホント!よかったね、ノン!」
「よかったじゃん!」
「うん、ありがとう^^」
「でも希のプラン通り、
救出したのは11年前の陽介さんで…
今は『浦島太郎』みたいな状態になってるんだって」
「『浦島太郎』かぁ」
「だから…私が会うのはまだ早いの」
「そっか」
「ノン、しばらく会えなくなる覚悟もしてきたんだね」
「うん」
「いっぺんに押し付けるのは、自分勝手だと思うし」
「今の陽介さんのペースで回復してくれれば、
陽介さんが、健治さんを見つけてくれると思うんだ」
「でもずっと思い出さないって場合もあんじゃない?」
「バカ!」
どすっ!
「いってぇ!?」
「それは大丈夫だと思う」
「私との思い出は、『杉下理紗さん』のような、
『思い出したくない』ものじゃないから」
「それこそコーヒーじゃないけど、陽介さんの中で、
少しずつ健治さんがブレンドされるんじゃないかなぁって」
「やっぱ強いな、ノンって」
カチッ
「よし、んじゃ行くかぁ~!」
ブルルル…
「翔聞いた?」
「あ゛?」
「なにを?」
「希と拓也さん、ヨリ戻したんだって!」
「うっそ!?いつ?」
「行きの車の中で」
「まぢ元サヤエンドじゃん! 笑」
「詳細は道中で話してあげるから 笑」
「行こ!」
カチャッ
「オッケー 笑」
「帰り道の楽しみができた!」
「んじゃレッツゴー!」
「ゴー!^^」×2
ブルルルーッ!
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